中年週末ハンターの工作教室

狩猟に役立つ道具の自作事例と体験談など

Benelli Nova Speed 実射前レビュー



 Nova Speedついに手に入れました。最初にネットで見つけた時から2年、実に長かった。この辺のくだりは長くなるので、また別の機会に書いてみたいと思います。今回は、まだ日本では所持者が少ないと思われることから、銃のレビューをしてみます。
 レビューと言ってもただの定点観測では語れることも少ないですので、ここはみんな知ってるRemington M870と比較していこうと思います。ちなみにWikiによるとM870は「1960年代に開発され」とあります。対してNova Speedは2020年か21年の発売だったと思います。80年の差があるんですね。


まず、全体


 同じ26インチのリブ銃身なので、ほぼ同じ大きさです。M870には後付けで約20mmのリコイルパッドをつけていますが、それと全長が変わらないくらい。Nova Speedは薬室が3インチとM870(2-3/4インチ)より6mmほど大きいですが、そこの問題ではなく、単純に銃床が20mmほど長い気がします。もっとも、M870の銃床にもいろんなバリエーションがあるので一概には言えないですが。Nova Speedの銃床にはもともと衝撃を吸収する技術が組み込まれているので、リコイルパッドを追加する必要はないと思いますが、この長さは身長177cmの私で若干長く感じます。Nova、Super Novaと違ってフォアエンドも短いので、小柄な人は扱いにくいかも。


銃身の組み立て

 銃身をバラすとこんな感じ

 M870は先台が前でも後ろでも銃身が入ります。個人的には先台を引いた状態で組み立てる方がやりやすいと思います。

 ところがNova Speed、先台を引いた状態では銃身が入りません。M870の銃身の根本は少し左側がはみ出ているだけですが、Nova Speedは左側が後方に伸びていて、ボルトを覆い込むようになっています。この部分がボルトに横に入るようにしないと組みつきません。

 組み立てはこのように先台を押した状態(閉鎖位置)で行います(ちなみにマニュアルのどこにも組み付け方法は書いていません。)この構造は銃身とボルトのガタつきを無くして命中精度を向上させるのに効果があるのかもしれません。
 反対に、銃身を外した状態で先台を押すと、簡単に先台がボルトごと抜けます。M870では先台とボルトを外すには装弾口から指を入れてストッパーを押さないと抜けませんので、そのつもりで先台を前に動かすと、ボルトと先台が抜けてうっかりボルトを落としてしまう可能性があるので注意が必要です。

 逆に、このように銃身にボルトと先台を組んだ状態で本体に組み付けることも可能です。


ロングマガジンなんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです。

 日本の法律では弾倉に2発までしか入っちゃいけないので、赤いマガジンキャップより前のエクステンション部分は本当にただの飾りです。ただ、このロングマガジン(エクステンション)と銃身を固定する赤いバッテンはNova Speedのデザイン上の特徴の一つになっているので、Nova Speedらしさを求めるなら飾りのエクステンションと赤いバッテンが必須ですね。

 ところでマガジンキャップを外して弾倉を前から見るとM870と同じような顔をしてるんですが、エクステンション仕様のため、このようにキャップが貫通しています。このまま実猟で使用すると弾倉にゴミが入りそうです。


 さらに、この飾りのエクステンション、これも貫通しています。そう言えば代理店さんが「(輸入許可とるために)切っていいか」聞いてました。サイトの写真と見比べても短いような?もしかしてオリジナルはもっと長いのかな?もっともエクステンションの長さもいろいろあるみたいですが。
 いずれにせよ、ゴミが入らないように何か蓋をしたいと思います。だいたいエクステンションをつけていると銃身を外すたびにいちいち赤いバッテンを3mmの六角レンチで外す必要があるのでめんどくさいし、実猟で使用するには飾りは不要です。(ちなみに3mmのレンチは入っていませんでした。)
 それに、前側にはスリングやスリングスイベルをつけるところがありません。

 このマガジンキャップと銃身の輪っかの間に入れる回転止めボツボツリング(Cap Locking Plateというらしい)をスリングベルト通しのついた部品に交換するか、エクステンションの代わりにマガジンキャップにプラグをねじ込んでそこにスリングスイベルを取り付けるか・・・と思って探したらありました。エクステンションの代わりにキャップにねじ込んで蓋をしてスリングスイベルをつけられるプラグ。ちょっと高いですね。M28x2のネジなので、何かで代用できるかもしれません。

おねじ外径、おそらくM28 


チョーク

 チョークは5本付いてきました。Improved Modified, Modified, Improved Cylinder, LONG SHOT, AMPLIATOR。そのほか、マニュアルによると、FullとCylinderがあります。LONG SHOTとAMPLIATOR以外は真ん中の3本が付いてきたことになります。
 なんか、みんなそんなに微調整したいのでしょうか?私は大雑把なので、フルとシリンダーがあれば十分だと思っているのですが、その二つがない・・・

 

 LONG SHOT。一番絞りの強いチョークです。フルの代わりにしようと思っていましたが、かなり絞りがきつい。カモの沖撃ちにはいいかもしれませんが、猟友会のダブルトラップだと絞りすぎな気もします。ちなみに右はM870のフル。

 こちらはImp.Mod.フルに近いのはこっちですかね。

   

 左から順にMod.、Imp.Cyl.、レミチョークのSKEET。ノギスの当て方が下手なので正確ではないかもしれませんが、参考までに。Imp.Cyl.はスキート射撃で使おうと思っています。

 

 AMPLIATOR。ライフリングが切ってあります。左がライフリングの盛り上がった部分の直径、右が溝部分の直径です。今だにサボットスラッグ用なのか、普通のスラッグ用なのか分かりません。MONOLITとかの「どちらの銃身でも使えます」なら取り合えず撃てると思います。今のところスコープ載せる予定はないのでハーフライフルまでは必要ないし、これでMONOLIT撃ってれば十分かな。鉄散弾は使用不可って書いてあるけど鉄一発玉はいいんだよね?


 さて、実射はいつになるか。猟友会支部の射撃大会が今月にあるので、遅くともそれがデビュー戦。できればその前に一回練習しておきたい。