中年週末ハンターの工作教室

狩猟に役立つ道具の自作事例と体験談など

神秘のランチはじめました


 これまでは登山用のバーサライトパック40を狩猟に使っていたのですが、倒木に引っ掛けて破いてしまい、修理したあたりから「やはり狩猟用に丈夫なバックパックが欲しい」と考えていました。過去に一度安物を買って失敗しており、どうせ買うなら長時間背負っていても疲れにくい、フレームのしっかりしたものにしようと。

それでいて普段はコンパクトに、いざという時は肉をたくさん背負えるように・・・などと考えるとOVER LOAD機能があるMYSTERY RANCHが欲しくなってくるわけです。
 娘との登山を控え、もう一つバックパックが必要になったところで(出汁に使ったともいう)、ついにミステリーランチデビューとなりました。


 当初はポップアップ28あたりがいいな、と思っていたのですが、今のよりも容量を減らすのはどうか、となるとポップアップ38か?いやポップアップフレームよりもガイドライトフレームの方が信頼性も高そうだ・・・容量も40L前後ならいっそピントラー(38L)かソートゥース(45L)かな・・・と色々考えていたところ、オークションでメットカーフを発見。定価の半額以下だったので思わず入札し、そのまま落札してしまいました。


第一印象・・・でかい

 こちらのメットカーフ、なんと71Lの容量を誇ります。上記の検討全く無意味っ!
 ただし説明文にもある通り、容量圧縮性が高いので色々ベルトを絞るととても71Lには見えないコンパクトな感じにはなります。それでもバーサライトパック40と比べると少しでかい。そして重い。フレームや生地が丈夫なせいなのでしょうが、バックパック単体で2.6kg(現行モデル)。バーサライトパック40(0.5kg)と比べると5倍の重さ、2kg以上重いことになります。
 とはいえ、当初検討していたポップアップ28が2.2kg。ミスランのハンディングカテゴリーはこんなものなのかもしれません。(バーサライトが軽すぎるのかもしれませんが)


背負ってみて

 未開封のペットボトルで3kgほどの荷物を作り、背負ってみました。なるほど、荷重をしっかりと腰で支えることができます。いやあ、楽ちん。ある程度荷物を入れてちょっと背負ってみるにはバーサライトよりもむしろ軽く感じるかも。


荷物を詰めてみて

 中学生の娘と登山に行く予定があったので、そのための荷造りをしてみました。娘にはバーサライトパック40を使わせます。山頂で昼食を食べて戻ってくる約6時間のコースを想定。普段ならパンやおにぎりなど簡単な昼食にするのですが、中学生に対してこちらの負荷を大きくしないとつまらないので、山頂でラーメンを作るための食材、調理器具一式、テーブル1個(700g)、椅子2脚(900g×2)を持っていくことにしました。(結局椅子1脚は娘の方に持ってもらいましたが)
 横向きのコンプレッションベルトが上下に2箇所あり、それぞれ中央と右、左を別々に絞れるようになっています。使用頻度の低い軽い荷物を底の方に入れて下側のベルトを絞ることで、頻繁に使用する荷物を効率的に上側に配置できます。中央のベルトを締めておくと、通常40L程度のバックパックとしてそこそこ形の整った状態で使用でき、容量が増えたら中央のベルトを緩めてやると本来の71Lになる、という感じでしょうか。もっと増えたらOVER LOADの出番なんですが、よほどのことがない限り使わなさそうです。
 さすがに71Lもあるとどんなにパッキングが下手でも大体のものは持っていけそうですね。調子に乗って詰め込んだら流石に重くなりすぎたので、体積というよりは重量を考えて減らしました。逆に「嵩張るけど軽いもの」は遠慮なく持っていけそうです。とはいえ、ハンティングの際には背中が大きいと色々つっかえるので、やはり装備は必要最小限にするのでしょうね。


登山してみた

 腰で背負うから荷重を感じない、というのはあくまでも歩かない場合。当たり前ですが、いざ歩いてみると、足にかかる負荷は変わりません。急斜面を1時間も登るとかなり足にきました。背負った感じが楽なだけに、思わず荷物を増やしてしまわないように気をつけないといけませんね。
 あとで気がついたのですが、きちんと背高を合わせていなかったので肩の部分が少し浮き上がった状態で使っていました。動画を見ながらちゃんと合わせたらしっかり背中に密着しました。


その他の使い勝手

メイン

 メイン気室は一つ。サイドに大きなジッパーがあるので下に入れたものも取り出しができますが、中にハイドレーション用以外のポケットが何もないので荷物が勝手に動かないように工夫が必要です。バーサライトパック40の時はいざという時にこうしたbag-in-bagを外側に固定できるようにしていたのですが、そうした心配は不要になったので100均のトラベルグッズやジップロックで仕分けすれば十分そうですね。ただし中に何もキッカケがないので、小袋たちをどうやってその場に固定するか、今後の課題です。


腰ベルトとmolleシステム

 腰ベルトはこうなっています。現行モデルはmolleウェイビングがついていますがこれは旧モデルなので腰ベルトと直結した38mm幅のベルトがあるだけです。

 molleパネルを取り付けました。私が購入した商品は在庫切れのようですが、価格と見た目は下と同じです。前のブログでバーサライトパックへの取り付けを紹介しています。



MOLLEポーチ用ベルトアダプターパネル水平

 38mmベルトが最初からある分、バーサライトよりも取り付けは簡単です。ただしこのままだと腰のバックルを緩めた時に一緒に緩んでくるので、ベルトアジャスターを1個咬ませて動かないように固定してます。


トップリッド

 2個くっついた形状になっています。ポップアップ38と同じものでしょうか。完全な取り外しが可能です。
 アクセサリーベルトが2本ついてきているので、これを使うと簡易的なリュックやウェストバッグ/ボディバッグのように使用することもできます。バックルにオスとメスがあるので上側(オス)同士、下側(メス)同士を繋ぐことはできません。個人的には対角線で接続してウェストバッグのように使うのがいい気がします。もしもバックルが別で手に入れば、両メス両オスのベルトなどを製作して無限に拡張できるんだけどね。現行モデルはバックルの形が違うので望み薄かも。


 あと、荷物が多い時は大丈夫だと思いますが、荷物が少ない時、トップリッドの上側バックルのベルトを短くして使っている時ですね。下のバックルを外してもトップリッドがフレームに引っかかって前側に倒れません。実はこれ、地味に不便です。

本当はこう↑したいが、トップリッドがフレームを超えられない↓


さて、どう使っていくか

 基本的に半日〜日帰りのハンティングなので、40Lでもちょっとオーバースペック気味の部分があったのですが、さらに大きくなってしまいました。勢子やることが多いので本当はもっと軽くしたいんだけどな。
 もう一つの使い方として、獲物はOVER LOADするという前提で、メットカーフ本体を外し、より小型のリュックをガイドライトフレームに装着して使用するってのもありかなと思っています。ミスランにもミュールという商品があるのですが、バックルが手に入るならここはワークマンでも100均でもいいくらいですね(むしろそれくらいの方が改造に躊躇がない)。ちょうど使わなくなった30Lくらいのタウン用リュックがあるので、やってみようと思っています。


 細かな不満はあるけど、全体的には気に入っています。実際に猟場で使用してみて、また改良していきたいと思います。