中年週末ハンターの工作教室

狩猟に役立つ道具の自作事例と体験談など

自作ガンベアラー



 きっかけはブログ『山のクジラを獲りたくて』で紹介されていたガンベアラーです。便利そうだったので真似して作ってみました。




 材料は手頃なダンプポーチといつものナイロンベルト。腰からぶら下げて銃床を入れるダンプポーチと、肩の高さで銃身を固定するベルトで構成されます。

2点セット MOLLE対応 ダンプポーチ 高密度600Dナイロン 迷彩巾着袋付 (タイフォーン)

JETEDC(ジェットイデイシイ)Molle スーツケースベルト 荷崩れ防止 ベルト10セット 25mm×10m ワンタッチ式ロックプラスチックロック10個入り 荷締めベルト 作業用ベルト 調整可能 (黒)


 バックルは手袋をしたままワンタッチで着け外しできることが理想ですので、ヘルメット用のバックルを使いました。金属製だと銃身に傷がつくのでテープを貼るなどして保護するといいですね。

 (残念ならが現在在庫切れ)
 このバックルに合う20mmのベルトがなかなかなく、100均で見つけたものを使用しています。
 1シーズン終わって、こんな感じに擦れてきています。


 本体であるダンプポーチもだいぶ擦り切れています。ただ、穴があったらダメってものでもないので適宜補強しつつ使おうと思います。



使い方

 銃をガンベアラーに取り付けるときには、まず銃床をダンプポーチに差し込み、次に銃身を肩のベルトで固定します。


 銃の装着は歩きながらで数秒かかりますが、外すのは一瞬です。とはいえ、今期は取り出してすぐに射撃に移るような状況はなく、とっさの事態にどこまで対応できるかは未知数ですね。ただ少なくとも、スリングを伸ばして背中にたすき掛けした状態と比べるとより素早く構えられると思います。また、たすき掛けするとリュックと干渉するので、これがないのもガンベアラーの利点ですね。
 スリングはつけたまま使っています。なんだかんだで肩にかけた状態をとることも多いのがその理由です。幅広のスリングだとダンプポーチに入れにくいかもしれません。その場合は少し大きめのポーチを選びましょう。
 ポーチの取り付け位置(高さ)は細かい調整が必要です。頭よりも銃口が高いと木の下を潜り抜ける時なんか引っかかって邪魔ですし、低いと顔の横に銃口がきます。当然ガンベアラーに銃を入れる時は薬室に弾は入っていないのですが、万が一脱包を忘れて暴発したら頭が吹っ飛ぶので目の前に銃口があるのは気持ちのいいものではありません。行動中の余計なストレスになるので、銃口は視界に入らないように頭よりちょっと出るくらいがちょうど良いと思います。
 改めてスリングで肩がけする場合を観察すると、銃身が自重で斜めになって銃口が体から少し離れます。よって万が一暴発しても自分の頭を吹っ飛ばすことはないわけですが、自作したガンベアラーは銃身が体にピッタリとくっつくのでこうした調整がいるようです。


使ってみて

 単独でもグループでも狩猟では歩き回ることの多い私にとって、両手が自由に使えるというのは非常に重要です。特に笹や木の枝を掴んで急斜面を上り下りするとき、このガンベアラーは十分役に立ってくれました。
 また、荷重が腰にかかるので、長時間歩いても肩が痛くなることがありません。それに加えて、大物量ではかんじきをつけたり外したりするのにしゃがんで作業する必要があるのですが、この時もガンベアラーに銃を刺したまま作業できました(銃口の向きには注意が必要です)。肩かけの状態だとずり落ちるので、狩猟仲間はみんな一旦銃を置いて作業していました。
 欠点はというと、狩猟が終わったあとポーチの中に雪や土、小枝なんかが溜まるので、車に戻ったらダンプポーチの裏地をひっくり返して中の雪やゴミを捨てる必要があり、捨て忘れると部屋に持ち込んで妻に叱られることくらいでしょうか。