中年週末ハンターの工作教室

狩猟に役立つ道具の自作事例と体験談など

BPDS(バックパックドッキングシステム)

Backpack Docking System…
大層なネーミングだ。


カモ撃ち装備
 そもそもなぜこんなものが必要なのか。まずは私の狩猟装備を紹介しましょう。
 私のカモ猟は基本的に車からそんなに離れない上、カモがいなければ次から次へと車に乗って場所を変えます。車の座席に座るとき背中に荷物があると邪魔なので、当然リュックは背負わないし、ウェストベルトも極力後ろ側は使わないようにしています。

左から散弾ホルダ、モーラナイフ、無線機、ダンプポーチ、小ポーチ、散弾ホルダ


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 2年目から愛用しているのがこちらのmolleベルト。チェストリグというと、もっとこう、胸のあたりを覆うものを想像しますが、体温調節を考えたらあまり前は塞ぎたくないし、ミリミリし過ぎてあまり好きではないので、このくらいがちょうどいいと思っています。柄も気に入っています。(いわゆるウッドランドなどのいかにもなカモフラはあまり好きではないのですが、タイフォーン、マンドレイク、リアルツリーなどは結構好き)



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 散弾ホルダはこちらのもの。初年度に1つ買いましたが、16発入るところが気に入ったので追加でもう一つ買いました。6連のシェルバンドは面ファスナーで脱着できるので、他社製の中身を追加で購入して種類の違う散弾を刺しておき、状況に合わせてベリベリと付け替えて使っています。例えば、マガモ・カルガモは1号か3号、コガモは7.5号、ヤマドリは5号と言った具合です。
 このホルダは散弾が剥き出しになるので、使わないときはカバーをかけてます。左側のVISION…の黒い袋ですね。いろいろ探しましたが、工場で使う保護メガネのケースがちょうどいいです(口ひもをゴム紐に変えてあります。)保護メガネは定期的に交換しますが、カバーは毎回ついてくるので、余って捨てるくらいなら有効活用しましょう。カバーだけでも買えるみたいですが。



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 ダンプポーチには何も入っていません。入れるものが決まっていないのです。予備の散弾だったり、ペットボトル飲料だったり、カモキャッチャーだったり。車から離れるときにこうしたものを放り込んで行きます。外した銃カバーや撃ち終わった空薬莢の定位置でもありますね。単独猟の時は飴なんか入れて行きました。車に乗るときはこの中を空にしないと中のものを潰しちゃったり。背中やお尻が痛くなったりするので、車に戻ったら中身は全部出します。


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 以前は小ポーチに猟銃所持許可証や狩猟者登録証などを入れ、この2個セットの大きい方にカッターナイフ、手袋、マスク、ビニール袋、ノコギリ、万能ペンチ、緊急セットなどを入れてmolleベルトにつけていました。そうすると無線機をとりつける場所がなくなるので、肩ベルトにmolleの縦横を変換するパッド(下記)を介して取り付けていました。


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 次の猟期を前にカモ用装備を見直し、ノコギリやペンチなどはカモ猟にはいらないので外し、カモ解体用具を小ポーチに入れました。許可証類は猟友会ベストの内側に100均ケースを縫い付けて携帯します。許可証の提示を求められたことは今まで一度だけで、これらは携帯していることが重要で、すぐに出せる必要はないわけです。すぐに出せるようにしておきたいものは他にもっとたくさんあるでしょう。もちろん、絶対に落ちないようにしっかり縫い付けてあります。

 サル駆除の時にこれを使ったら、銃と散弾数発以外に余計なものを手に持たなくてよいので楽でした。というのも猟期と違って駆除の時はクソ暑いので、あまり体の周りに物をつけたくはないのですね。ちなみに私はベストの前を開けることが多いので、ベストのポケットに許可証を入れるとぶらぶらして邪魔くさいんです。



複合狩猟とBPDSの必要性
 さて、私は週末猟師なので、休みの日には朝から晩まで狩猟を満喫したいと思っています。ですから、例えば早朝にカモ撃ちをして、その後で大物猟に合流するというパターンがよくあります。大物猟に参加するときは車を停めてリュックを背負います。リュックにはケモノ解体セット(解体用ナイフ、多めの手袋、多めのポリ袋、ウェットティッシュ、圧縮タオル、レジャーシート、看板など)や、肉を入れる袋、体温調節用のウェア、食べ物などが入っています。しかし、リュックを背負うと、リュックの腰ベルトとmolleベルトで腰の取り合いが始まります。
 molleベルトにはカモ猟以外にも使用する狩猟道具が入っていますので(カモでしか使わないのは散弾とカッターナイフくらい、)車に置いていくわけにもいきません。
 もちろん、リュックの腰ベルトを使わずにぶらぶらさせておいてもいいのですが、どこかに絡まるかもしれないし、余計な音を立てるかもしれません。昨年度までは、緩めにしてmolleベルトの下を通していたのですが、やはりどこか捻れたり干渉したりで落ち着きませんでした。また、リュックは重さを腰に分散させることで、重い荷物(主に肉のことだよ)を持って長い距離を歩くのが幾分か楽になります。よって、なんとか腰にも荷重を分散させたいのです。


 そこで、BPDSの登場です。


BPDS

 molleベルトの中央付近にサイドリリースバックルのついたベルトが付いています。このベルトはmolle3段を使って固定されています。設計図はこちら

 仕事の合間に描いたただの落書きですね。縦に長い楕円がmolleの横テープ、線がベルト、三角がサイドリルースバックルのオス、四角いパックマンみたいなのがバックルのメスです。うねうね交差している部分はテープアジャスター(日の文字形のパーツ)を使って固定するという意味です。

 バックルを外すとこんな感じです。実は設計図とは少し変えました。基本コンセプトは同じなのですが、テープアジャスターの位置が上になっています。
材料はほぼこれ。


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ドッキング開始

 molleベルトをして、リュックを背負います。左側こんな感じ。


 バックルを外すか、ループを緩めて腰ベルトを通し、テープを引いて締めます。


 同様に右側。

 これで完成。このまま肩ベルトを緩めるとリュックの荷重が腰に乗ってくるのが分かります。とりあえず成功です。


 ちなみにリュックの腰ベルトはこんな感じに適当にまとめました。


 これでカモ猟から大物猟にシームレスに移行できそうです。大事なのはこれらの作業が肩に鉄砲を担ぎ、歩きながらでも行えるか、ということです。車からリュックを取り出し、肩に背負い、鉄砲を持つ。そのまま歩きながらドッキング作業を行うわけです。作戦会議前は結構だべってるのに、動き出すとみんな早いんだよね。置いていかれないようにしないと。


 猟期はまだかな〜。北海道はいいな〜。