中年週末ハンターの工作教室

狩猟に役立つ道具の自作事例と体験談など

リコイルパッド、チークパッドおよび射撃レスト

猟期に入る前にサイトの調整に行ってきました。


 私が所有する銃はm870ただ1丁で、昨年モスバーグ製ハーフライフル銃身を購入しました。それまではビーズ照星の26インチリブ銃身でスラッグを撃っていたのですが、練習で静的射撃を行ったところ、先輩猟師に「サイトがズレてるよ」と指摘されました。調整のできないアイアンサイトなんですよね、などと色々相談していると、先輩が上記銃身の在庫を見つけてくれ、ドットサイトも譲ってくれるというので購入した次第です。
 なお、初年度に捕獲したイノシシはリブ銃身ですし、昨年出場したRS(Rifle&Slug)大会も銃身登録前はリブ銃身で出ています。成績はイマイチでしたが、まあ使えないことはありません。そういやズレた分加味して的の右上狙って撃ってたっけ。
 そもそもアイアンサイトが1、2年でズレるってことも考えにくいので、買った時からこうだったんでしょう。初年度に練習した時は着弾が散りすぎていて、サイトがずれていることすらわからなかっただけだと思われます。要するに腕の悪さの方が大きかったということですね。


 さて、私の県では県猟友会から大口径ライフル射撃場の割引券が送られてきて、年1回は射撃場が安く使えます。せっかくなので、昨年合わせたっきりになっていたドットサイトを確認するために射撃場に足を運びました。


 これに先立ち用意したものが3点。
1.リコイルパッド
2.チークパッド
3.射撃レスト


1.リコイルパッド
 昨年まではこちらのパッドを使っていました。


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 私は平均よりは身長があるので、リコイルパッドを挟んでも特に構えにくいと感じることはありません。一方、木製ストックにプラスチックのエンドがついただけの状態でスラッグを撃つと肩がもげそうになるので、なんらかの衝撃吸収は必須です。体の方につけるタイプもありますが、忘れると文字通り痛恨なので、銃床につける汎用タイプのものを使っています。銃床の汚れ、傷防止の目的もあるので、お手頃なのも大きな理由ですね。


 リコイルパッドは散弾のときもスラッグの時もつけっぱなしです。これはスラッグと散弾で頬付け位置を変えたくなかったためですが、よくよく考えたら撃ち方が全然異なるのであまり意味がなかったようです。ましてやカンチレバー付き銃身にサイト乗っけた時点で頬付け位置も変わるはずなので、何に拘っていたんだか・・・


 Tourbonパッドでもないよりはかなりマシなのですが、それでも10発スラッグを撃つともう帰りたくなるので、もう少し良いものが欲しいと思い、やや値が張るもののネットで評判の良いこちらのリコイルパッドを購入しました。



 実際使っみて、30発撃ってもそれほど肩が痛くなりませんでした。効果ありです。もっとも、頬付けや片付けが以前よりマシになったせいもあるのかもしれません。あえて欠点を挙げるなら、材質がかなり柔らかくて全く滑らないことです。肩付け部分はそれが良い方に働く場合もありますが、挙銃の時や銃床をどこかに差し込む時に引っかかります。そこで、周りになんちゃってCFRP調粘着テープを巻いてとりあえず滑りを確保しています。(上の写真でストックエンドがカーボン調になってるのはそんな理由です)


2.チークパッド
 ドットサイトは多少横からのぞいても大体当たるようにできています。この大体というのが実はかなり曲者です。正しく使うにはサイトと軸線を合わせるために頬付け高さを調整する必要があるのですが、チークパッドの検討を始めた理由は実は別にあります。
 昨年までは一切チークパッドを使っていなかったのですが、ある先輩猟師から
「発砲の反動は頬から頭にも伝わるよ」
と言われてちょっと怖くなりました。考えたら当たり前なんですが、それまでは意識していなかったのです。私は一時草サッカーをやっていましたが、極端にヘディングを避けていました。下手くそなせいですぐに首が痛くなるってのもあるのですが、それ以上に脳へのダメージを気にしていたのです。頭に衝撃を与えると脳細胞が多少なりとも死ぬという話。まあ、脳が成長中の幼少期だけの話なのかもしれませんが、避けられるリスクは避けておきたいですね。
 そんなわけで、肩だけではなくて頬への衝撃も少しは吸収してやりたくて、チークパッドを検討しました。どうせなら頬付け位置も調整できて、ストックの汚れも防げるもの。



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 いろいろあって迷いましたが、買ったのはベアトゥースです。Amazonでは気に入ったバリエーションがなかったので、ヤフオクで購入しました。(Amazon並みに翌々日に届きました)
 一番厚いパッドを入れてもやや低い気がしますが、パッドを重ねるのはなかなか難しくてコツが要りそうなので、とりあえず1枚で様子を見ます。というのも、リブ銃身とハーフライフル銃身を交換した時にチークパッドも入れ直さないといけないので、2枚は流石に無理。こんな使い方をするならもっと簡単につけ外しできる製品の方がよかったかもしれません。


3.射撃レスト
 射撃場でサイト調整をするためには何かしら銃を固定するものが必要になります。射撃場に備え付けのものを借りてもいいのですが、最近コロナ明けで混んでいるようで、いざ行って使えなかったら悲しいので自前で用意しました。長く使うものとは言え、年に1、2回しか使わないだろうから、ここは(ここも?)コスパ重視で


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 中身はホームセンターの園芸コーナーで買った一番細かい砂利です。200円台で買った一袋20kgの半分ほど余りました。最初は猫砂を検討したのですが、固まらないタイプは結構いいお値段だったためやめました。また、普通の砂だと細かすぎて漏れる気がしたので、小粒の砂利がいいかなと思います。
 砂利を入れる途中で口のところを持ってトントンとやっていたらビリって…まあ値段相応なので仕方ないです。補強すればいいんですが、問題は砂利を入れるのが結構めんどくさい上に半分入れちゃった状態で破けたこと。そこで、かなりアクロバティックな針さばきで外側から縫い付けました。砂利を入れる前にひっくり返してミシンで補強すればよかったですね。


実射
 いやー困った、なにせサボットスラッグが品薄も品薄。結局射撃場では購入できず、手持ちの20発を使い切って終了しました。
 とりあえずドットサイトの調整はできたのですが…これがまた大変でした。まずはレストで1発目

…え?
俺なんか間違えたか…?と思ってもう1発…

………?


 上に書きましたが、ドットサイトは多少横から覗いても「ある程度」当たります。が、頬付け位置が変わるとこーんなにずれるんですね。おそらくチークパッドがないときは下から見上げるように照準していたので狙い位置が上にずれており、その状態でドットを合わせていた。そうして頬付け位置を上げてサイトを中心から覗いたところ、照準が下にずれたということでしょう。スコープならケって(ケラレが出て)くれるのでわかるんでしょうけど、ドットは曲がりなりにも狙えてしまうので、精密射撃にはちょっと不向きですね。
 とりあえず8発使ってなんとか50mゼロイン完了。100mのドロップを確認する弾の余裕はありませんので、残り12発は最も実猟で使いそうな膝撃ちの練習をしました。(恥ずかしいので的紙は載せません)
 ここで活躍したのが自作のターゲットシート。(左下のA4の紙だよ)

 1発撃つごとに望遠鏡で着弾を確認するのですが、どの弾痕が何発目に撃ったのかわからなくならないように、この紙にメモしていくわけです。サイト調整の時はクリックした数もメモしていけばいいですね。まあ、ノートでいいんですが、同心円があるとメモしやすいよねってだけです。(昨年度と30クリック違うんだよ、本当に大丈夫か)
 この時作ったのは4のエリアに色がついていたので、修正版がこちら。著作権フリーですのでご自由に使ってください。画像だとあまり綺麗じゃあないので本当はpdfを貼りたいのですが、ブログに貼れないし、クラウドを使うと個人情報が流れるので、欲しい人は連絡ください。ちなみに元ファイルも提供できますが、何を思ったかApplePagesで作成したので、GoogleDocやMicrosoftOfficeに変換するとレイアウトが大幅に崩れて使い物になりません。(まあ、この程度のものはささっと作った方が早いでしょうけど)


 さて、自分の癖も少しわかってきました。じっくり狙えば狙うほど顎が引けて目が銃床に近づいていき、上目遣いに変わってしまっていました。これは気が付けてよかったです。意識して直していこうと思います。


 ついでに、もしかして今度の猟期はサボットが手に入らないかもしれない、ということを危惧して、リブ銃身とノーマルスラッグでの練習もしてみました。しかし、これはこれで高さの基準をどこに合わせればいいのか非常に難しい。リブ銃身では30m以内でしか撃たないようにします。